このところ、お世話になった方に立て続けにお会いする機会があります。

昔から知っている方もあれば、面識はあったものの初めてじっくりお話をする方まで、いろいろな方と久しぶりにゆったりとした気持ちでお会いしています。

そのなかで、何人かの方から、私が関わっていたある組織について、やんわりとではありますがマイナスの評価を伝えられました。

その組織の中のことはご存知ない方の方が多く、ご本人たちも「あくまでも、外から見ているだけの立場でしかないけれど」というおっしゃってはいましたが、私としては、そのようにその組織に決して近くない方からでも「外からはそのように見えていたのか」と、驚きました。

たとえば顧客は、自分がうけたサービスに不満を持っていても、それを伝えるのは、不満を持った人のほんの数パーセントと言われています。
多くの人は、そのまま何も言わず去っていくのです。

直接伝えてきた人に迅速に対応し、その対応に満足すれば、その人はまたサービスを利用してくれるというものです。また、不満をもった人による発信は、満足した人の発信よりも伝わる、という「法則」があります。

これが、よく「苦情(クレーム)は顧客対応を改善させる宝物」と言われる所以です。

これらを「グッドマンの法則」と言います。NPO法人顧客ロイヤリティ協会のこのサイトによると、グッドマンの法則の名付け親は佐藤知泰氏で、1980年の調査では、クレームを伝える人は顧客の4%だそうです。

グッドマンの法則には第三の法則があり、顧客が求める情報を的確に提供することが顧客の信頼をかちとることになり、サービスの利用、市場の拡大につながっていくことになるのだそうです。つまり、ウィン・ウィンの関係ですね。

これはNPOでもいかなる組織でも言えることだと思います。寄付者やサービス利用者、会員、地域社会、協働するパートナーとなる企業や行政機関などの協力者との間にもグッドマンの法則は適用できます。

私が関わっていた組織は、この法則からいくと、私がお話した方々は「何も言わないで積極的にかかわらない96%」だったのかなと思いました。顧客ではなくても、ステークホルダーではあった方々でした。

そして、かく言う私も、最初こそクレームを伝える4%の一人でしたが、その対応に失望し、伝えるのをやめて去っていった一人です。私が当事者ではなくなったことを知り「今だから言うけど」と、「告白」されたのでした。

私は、たまたま立て続けにそんな話を聞いただけなのか、それとも、氷山の一角にふれただけなのか・・・。

まるで台風の目のなかにいるように、周りでは不満や批判がうずまいていても、組織の中にい相手にわざわざ台風の目の中に外から入ってきて意見を伝えにくる人はいないのかもしれません。あるいは、組織の中にいると、外界とつながるドアや外界が見える窓をしめきってしまって、中で平和ならいいじゃないかと、思ってしまうものなのかもしれません。

自分たちから意見を聞きに行くこと、聞いてそこにある相手の気持ちや自分たちの課題に気づくこと、そして、気づいたらできるだけ努力することが、組織に必要なことだと思います。